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スポットライト vol.5:AVSS

ドローン・テクノロジーは、バッテリー寿命や飛行時間、映像伝送のレイテンシーやソフトウェアの改善、そして利活用の拡大と安全性の向上によって、さらに目覚ましい発展を遂げることができます。ジョシュ・ボードロー、ジョシュ・オグデン、そしてマライア・マレーが率いるカナダ発スタートアップのAerial Vehicle Safety Solutions(以下、AVSS)は、産業用ドローン向けのパラシュート・システムを開発しています。

パラシュート・リカバリー・システムをはじめとするAVSSの安全ソリューションは、機体自体を保護するだけでなく、オペレーションのリスク軽減にも役立つ重要なツールとなっています。産業用ドローンのオペレーションにおける事故率は、技術の向上によってすでに信じられないほど低くなっていますが、AVSSのソリューションはさらなるリスク軽減に貢献します。

今回私たちは、AVSSのマライア・マレーさんからAVSSのソリューションについて詳しく伺う機会を得ることができました。また男性中心的とされる産業分野で女性として働くことの意義とは何か、についても伺うこともできました。

AVSSのソリューションについて教えてください
マライアさん(以下略):AVSSは、アーバン・エアモビリティの安全技術でビジネスを展開しているカナダの航空宇宙企業です。

これまでの数年間で、弊社は産業用ドローンパラシュート・リカバリー・システムを開発してきました。弊社のソリューションは民間航空局指定のドローン用パラシュートの安全基準「ASTM F3322-18」をクリアしているので、より複雑なオペレーションにも対応することができます。現在カナダを拠点に、全世界のお客様とのビジネスを進めています。

ASTM F3322-18のコンプライアンス・テストにおいてDJI M200シリーズを飛ばす、AVSSテストパイロット兼インテグレーション・エンジニアのライアン・デ・コートさん(写真提供:AVSS)

どのようなニーズ、ユースケースがありますか?
AVSSのテクノロジーは、複数の分野における安全なオペレーションを支援できます。信頼性の高いプロダクトを提供することで、ユーザーは業務上のリスクを軽減し、可能な限り安全な方法でビジネスチャンスを拡大することができます。

ユーザーの例としては、現場を止めずに遅滞なくデータ収集を継続することを望む建設会社や、ドローンを活用して地域社会により良いサービスを提供する治安当局、そして目視外飛行で運航しているドローン物流会社などが上げられます。

ドローンの社会受容性についてどのように考えますか?
驚くべきことに、ここ数年で産業用ドローンに対する世間の姿勢が変化しました。当初はプライバシーと安全性への懸念からその導入には懐疑的な見方がありましたが、ここ半年で世間の認識に大きなプラスの変化が見られたのです。

COVID-19がそのメリットに光を当てたことで、非接触技術としてのドローンの安全性・実用性を実証することができたのではないでしょうか。現在エンドユーザーのみならず、産業用ドローンメーカーは大幅に増加しています。だからこそ、社会受容性をますます高め、法・規制の遵守をしていくためには、パラシュート・リカバリー・システムを通じて、人命・財産・周辺環境を安全に保ち続ける必要があります。

AVSSの技術が社会にもたらすメリットは何ですか?
「AVSSのソリューションがあるから、万が一のリスクも軽減できる」と知っていれば、ドローンを運用する方も、第三者の一般の皆さんもより快適なはずです。たとえば「事故が発生したとしてもエアバッグが展開することを知っているから車に乗るのも安心できる」というのと同じ原理です。

DJI M200シリーズ用のパラシュート安全基準「ASTM F3322-18」を世界で初めて満たした企業です(写真提供:AVSS)

AVSSの将来のビジョンについて教えてください
エンドユーザーとメーカーに対し、技術面、規制面、そしてマーケット面での有意義なサポートを提供していかなければなりません。ドローン業界の中長期的な発展のためには、すべてのステークホルダーが強力なパートナーシップを維持し、常に変化する環境に適応することが必要です。パートナーとの積極的な協力を通じて、学びと支援の輪をしっかりと共有していきます。

2020年、今後の目玉ニュースは何ですか?
今年の後半には、いくつか特別なユースケースを公表したいと考えています。現在でも北米とヨーロッパに30を超える販売店を抱えているので、建設・土木や治安維持の分野のお客さまの安全なオペレーションを、私たちのソリューションがどのように支援できているかについての事例をいくつもご紹介できます。

最後に
「男性中心の業界で働く女性である」ということは、「私たち女性にもテック・カンパニーをリードし、労働市場の変化を推進する力と価値があるのだ」ということを、若い女の子たちや他の女性たちに伝える機会を与えてくれます。 AVSSは、チームの多様性が企業をベストな方向へと導くと信じています。